好きの言い方も知らずに。



『…さっきのさ、』


『湊に構ってないで他の女のところに行けばいいだろ?』


…えっ。


その言葉は諒くんからだった。

あたしは諒くんがあたしの心の中を見破られていることに気づいた。


あたしは男の子から交流することを誘われるのが内心嫌だった。


諒くんはリョウマくんにはっきりとあたしの為に言ってくれてること。


『や、なんでお前にそんなこと言われないといけないの?』


リョウマくんのおちゃらけた態度に諒くんはこう言った。


『お前が見苦しいからだろ?その辺にいる女と湊を一緒にするなよ。』


リョウマくんは諒くんの発言を見た途端、ルームから退室した。



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