好きの言い方も知らずに。



『諒くん、冬休みそっちに行ってもいい?』


そんなメールを作ってはすぐに保存した。


いつ送るべきか、悩んでしまったから。


というのは嘘。
ただ、いまさら諒くんに拒まれてしまうんじゃないかな、と思って聞くのに勇気が足りなかったから。


そんな中、携帯のランプが点滅し始めた。


この点滅の仕方は明らかにメール受信のランプだった。


誰かな、と携帯を開くと諒くんだった。




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