執事と共に賭け事を。
ラウンジにてブランデーを嗜んでいた祖父が訝しげに眉を寄せた。
「船の中だろう、どこかにいるに決まっている」
「ええ、その通りなのですが……」
「仕方ねぇ、人手を何人か出そう」
「恐れ入ります」
「いや、お前だけが原因じゃない」
祖父は、グラスを置いた。
「どうやら、恵理夜に指輪を預けたのが裏目に出たらしい」
「船の中だろう、どこかにいるに決まっている」
「ええ、その通りなのですが……」
「仕方ねぇ、人手を何人か出そう」
「恐れ入ります」
「いや、お前だけが原因じゃない」
祖父は、グラスを置いた。
「どうやら、恵理夜に指輪を預けたのが裏目に出たらしい」