執事と共に賭け事を。
ひゅっ、と潔い音を立てて矢が飛んでいく。


あっさりとブルズアイ――的の中央――に刺さった。


立て続けに3投、そこに刺していく。

まるで、呼吸をするかのように容易く。


「ハットトリックを決めるとは、流石ですね」


春樹は、静かに相手の賞賛した。


「競技の上では、貴方には負けないわよ」


ツバキは、作法どおり、矢を抜いた後、春樹の右方向から戻ってきた。
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