執事と共に賭け事を。
「部屋まで案内しよう。部屋の番号は分かるかい?」

「恵理夜様のお部屋は105号室です」


ヒガキは目を丸くした。


「御大と一緒に来たのに、一般室かい?」

「いえ、大きなお部屋も用意されているけれど、落ち着かないだろうからって、個室も用意してくださったの」


なるほど、とヒガキは合点して歩き出した。


「僕がフロントで鍵を貰ってくるよ」


恵理夜を抱えた春樹に気を使ってかヒガキはそう言って颯爽とフロントへと向かっていた。
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