執事と共に賭け事を。
恵理夜の手は、春樹を求めて一瞬彷徨った。

しかし、諦めてぱたりとベッドの上に落ちてしまった。

恵理夜は、ツバキの姿を思い出す。

どうにも、嫌な予感がした。


「春樹……」


恵理夜は、春樹を追うために立ち上がった。

そして、部屋の扉を開いた。

春樹を呼び止めるため。
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