彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



「工藤、このチケット一枚渡しとく」


浬世也が割引チケットを斗真くんに差し出すと


斗真くんはそれを無言で受け取った



「んじゃ、優ちゃん行こうか?」


「うん!」


え?


何、何?


浬世也と優ちゃんは二人で映画館の中に入ってしまった


え?別々なの?


私はそんな疑問が吹き出していたけど


斗真くんに手を握られて、そんな考えは綺麗サッパリどこかに吹き飛ぶ



え!?


手…繋ぐの!?



「行くぞ?」


「うん…」


どうしよう…


これってデートみたいだよ…


斗真くんと一緒に映画見れるなんて、夢みたいだよ



私は握られた手を見ながら胸いっぱいになっていた




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