彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜
「なんだ、結局隣?」
「そうみたいだな」
私は浬世也に声を掛けながら隣に座る
浬世也の隣の通路側の席には優ちゃんが座っている
通路、優ちゃん、浬世也、私、斗真くんっという順番で座って映画が始まるのを待った
ああ
斗真くんが隣には座ってると思うと激しく緊張する
だって…
保健室でのあの出来事以来、まともに話すのも久しぶり
なんか保健室でケンカみたいになったけれど
原因もイマイチわからないし、私はやっぱり斗真くんが好きだし
ぶっちゃけどうしようもなかった
そんな思いを乗せてチラリと斗真くんの方を見る
すると斗真くんもこちらを見ていてバチバチと視線が絡み合った
私は恥ずかしさで慌てて俯く
やっぱり緊張するよ…
「菜々子?」