彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



悪いのは全部私



浬世也の背中に隠れていつも助けてもらってばかり



臆病でズルくてそれで全部済まされると思ってた



「私はどこにもいかないよ?」



今度は私が浬世也を助ける番なんだよね?



「浬世也の近くにずっといる」



「菜々子…」



浬世也はそう言った私の言葉を聞いて、信じられないような顔をしていたけれど



やがて決心したように私の体を強く抱き返す



これでいいんだよね



浬世也には私が必要で



でも斗真くんには必要とされていないんだもん



浬世也を受け入れること…それはとても罪なことだけど…



私はそれ以外の方法を思い付けずにいた






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