彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



「わー!菜々の髪下ろしてるの見るの久々ー!」



「あ、うん、何か寒くなったからね」



私がそう言うと浬世也は複雑な顔をして苦笑している


ああ…


優ちゃんを裏切っているようで辛い


いや完全に裏切りだよねこれは…



校舎の中に入って浬世也と別れると、教室までの道を優ちゃんと歩く



どうしよう…


何て言おう


まずは浬世也のこと…



「浬ぃくん、菜々に告ったってね?」



え…!?


私はビックリして顔を上げると、優ちゃんが悲しそうなそれでいて何とも言えない複雑な表情をしていた



「浬ぃくんからメールあったからさ」



浬世也が優ちゃんに?


どうして…






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