彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



その疑問がそのまま顔に出てたんだと思う



優ちゃんは私を廊下の隅に引っ張って行ってから話を続けた



「あたし前から知ってたんだ、浬ぃくんが菜々のこと好きだって」


え…


「知ってたって…」



「正確には、菜々に浬ぃくん紹介された時からなんとなく気づいてた……
確信したのは私が浬ぃくんを好きになってからだけど…」



うそ…


そんな前からわかってたの?



「そんな…あたしは全然知らなくて…」



私がそう言うと、優ちゃんは薄く微笑んで見せる



とっても綺麗な笑顔で女の私でも見惚れるぐらい



「好きな人の好きな人ってわかるもんだよ」



あ……


それを言われてすぐに斗真くんのことを思い出す



好きな人の好きな人



そうだよね


ずっと見てればわかるんだ


私はそれを聞いて優ちゃんにコクリと強く頷いて見せた




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