彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



「わがままいっぱい言ったこと

いつも頼ってばかりなこと

迷惑いっぱいかけたこと

勝手なことばかり言ってたこともごめん

浬世也なら何しても許されるなんて心の何処かで思ってたんだ」



「菜々子…」



「浬世也の気持ちに気付いてあげられなかったのもごめん」



「………」



「いっぱい傷付けてごめん…」



浬世也が少し笑って首を横に振る



「それと…」



私は浬世也に伝えなければいけない一番大切なことを言うために立ち止まる



浬世也もそんな私に気付いて一緒に立ち止まる



ゆっくり歩いていたせいで、周りにいた登校中の生徒の姿はほとんど見えなくなっていた



私と浬世也は向かい合わせで立ちながら、ジッとお互いを見つめていた





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