彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜
こうしちゃいられない!
とにかく斗真くんを探さなきゃ!
「松崎くん、ありがと!」
「お?おお」
私は松崎くんを掴んでいた手を離すと、背中を向けてまた勢いよく走り出した
また前提の一角が崩れた
どういうことだか全然わからない
それに前提の一角が崩れたってだけで、まだまだ疑問は残ってる
とりあえず斗真くんだ
とにかく斗真くんに会ってすべてをハッキリさせる
斗真くんの居そうなところといえば裏庭
斗真くんはいったい誰が好きなの?
高鳴る胸は走っているせいなのか、ドンドン崩れる前提のせいなのかわからない
ただ、ドキドキうるさい胸を押さえながら裏庭に急いだ
「……ハァハァ…なんで…」