彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜



斗真くんは私を見ながら完全に呆れている



だって…


私は浬世也にも全然うまく話せなくて


優ちゃんの恋も全然応援できてなくて


それどころか、なんかこじらせてるし


それなのに、優ちゃんは私が何にも言ってないのにどうしてわかるの?


優ちゃん…顔も綺麗で完璧すぎるよ



「…ヒック…」



チュッ━━……


ビクッ!


へ……?


「泣いた」


斗真くんがそう言いながら嫌な顔でニヤリと笑っている



キスされたのは頬っぺただったけど私の涙はあっという間に引っ込んだ



「とととととーまく…」



「あ〜もうわかったから帰るぞ?」



そう言って私に背中を向けて歩き出す



「え、ちょっ…待って…!」





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