彼を捕まえろ!〜俺様男はハート泥棒〜
私は浬世也を掴んでいた胸ぐらをパッと離す
それから浬世也をギロリと睨むと、浬世也もバツが悪そうに私を見ていた
「今の何?」
「何が?」
「あんた最近何してたの?」
「だから何が?」
こいつ…あくまでもシラを切る気だな
私の勘だけど、手を繋いでいた女と今の女はまた別だと思う
「優ちゃんのことはもういいの?」
私がそれだけ言うと、浬世也は苦しそうに目を反らして自分の髪をクシャリと掴んだ
「菜々子には関係ないだろ」
「はぁ?」