DIA-ダイヤ-
「私、こんなに人に必要だって思われたの初めてで、私も悠斗のことすごく大切で。なんか生きてて良かったって思う」


ポロポロと涙を落としながら切なそうに言う私の頭を優しく撫でる悠斗。


「俺もこんな気持ち初めてなんだ。もうお前じゃないとダメだ」


「うん…」


光りのかたまりのようだった地上が少しずつ近付いてくる。


私はまた悠斗の胸に頭をあずけて外の景色に目を移す。


…トクン トクン トクン


耳元から微かに聞こえる悠斗の鼓動がとても愛おしい。


―神様、どうかこの幸せが永遠に続きますように―


永遠なんて言葉を全く信じてこなかった私でも、そう願わずにはいられなかった。


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