DIA-ダイヤ-
「…ハルカちゃん、大丈夫?」


ずっと離れた所から様子を伺ってた佐山が心配そうに言った。


張り詰めてたものが少しだけ切れかけて、私は思わず泣き出してしまう。


「俺が悠斗にハルカちゃんと話しするように言っとくから。ね?」


「…はい、…すみません」


私は佐山に事情を話す気力もなくトボトボと店を出た。




悠斗はハルカが出て行って間もなく店に戻って来た。


「店の中で騒いで、すみませんでした」


佐山に軽く頭を下げる。


「いや午前中はヒマだし全然構わないんだけど、ハルカちゃん泣いてたよ。お前らなにかあったの?」


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