DIA-ダイヤ-
悠斗は目をそらして、少し黙る。


「言いたくないならいいけど、この前ハルカちゃんからお前に内緒で欲しい物聞かれたぞ。誕生日にプレゼントしたいって言ってたよ」


「…え?」


「ちゃんと二人で話し合えよな」


「…はい」


そしてそれぞれやりかけの仕事に戻る。


(ハルカが俺にプレゼント?でもわざわざ男と行かなくてもいーんじゃねーか?)


悠斗の目の裏にこびりついた手を繋ぐ二人の映像が、どうしても消えない。


(もしかしてあいつ、俺のことダシにして男誘ったんじゃねーの?)


ハルカへの疑惑は悠斗の中でどんどん深まっていった。


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