DIA-ダイヤ-
(それがなに?)


そう思って私は黙った。


「18才からは立派な社会人です。ハルカちゃんはやりたい仕事にも就けますし、お給料をもらって好きなこともできますね。ハルカちゃんの可能性は無限大なんですよ」


「無限大?でも私、中卒だしやりたいこともないよ」


「学歴はね、本人の努力次第でどうとでもなるものです」


先生がニコリと笑う。


(やりたいことなんて真剣に考えたことなかったな)


少し考え始めた私に先生は話を続けた。


「それとね、自分の居場所も自分で作ることができるんですよ」


「…え?」


(私の、居場所?)


< 190 / 206 >

この作品をシェア

pagetop