DIA-ダイヤ-
私は昔から気持ちを抑える癖がある。


なにかに期待しても、心のどこかに諦めに似た気持ちを用意しておいて、期待ハズレでがっかりしても「やっぱりそうだよね」って常に自分を傷から守ろうとしてきた。


親からはいつもなにを考えているかわからないと言われていたし、そのせいで友達との関係も表面的だった気がする。


学生時代は友達が彼氏にフラれたり、なにかを悩んで落ち込んだりした時、心の中でウキウキしていた。


優しい言葉でなぐさめながら、こっそり人の不幸を喜ぶ私。


自分は最低だって認識はあったけど、どうしても止まらなかった。


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