DIA-ダイヤ-
先生との付き合いは長いし唯一私のどん底状態を知ってる人だからか、一緒にいると気持ちが緩む。


少しずつ涙が止まってきていた。


「ねぇ先生、私ってどうして人を嫌な気持ちにさせちゃうんだろ」


独り言のように言った。


「嫌な気持ちって…悠斗くんのことですか?」


ドキンとして一瞬ごまかそうかと思ったけど、やめる。


「今ケンカしちゃってて、悠斗がなに考えてるかわかんないんだ」


「若いカップルですから、そういうこともあるでしょうね」


「私悠斗のことが好きだけど、カッとしたら止まらなくて。なのに嫌われるのがすごく怖いんだ。どうしたらいいのかな?」


先生はカルテの上にペンを置き、両手を組んで机の上に乗せた。


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