レボリューション剣の会湯の街解放同盟
次郎は、僕が辞める事を聞いた時は少し寂し気な顔をしてうなずいた。
財布を、開いて1万円札を2枚出すと僕の胸ポケットに無造作に押し込んだ。
「まぁ餞別だな。剣の会の会員だから何かあれば連絡しろよ。
だけど無理しなくていいからな。」
僕は、お金を返そうと思ったが次郎の目をみてやめた。
少し涙ぐんでいるようだった。
「次郎さん、僕は、剣の会ですよいつまでも。」
つい言ってしまったが本音でもあった。
店を辞めて次郎と縁が切れるのは、嫌だった。
僕は、次郎を年の離れた兄弟のように感じていた。
僕が1人っ子だったからか分からないが次郎が今まで観てきた大人とは、全く違う価値観を持っている点に強く惹かれていた。
僕は、マスターとのトラブルを話さなかった。話せば次郎は、僕を助けようとするのが分かっていたから、話しづらかったし、この件は僕とマスターの問題だったからだ。