レボリューション剣の会湯の街解放同盟
次郎は、服を着ると愛弓に小さくありがとうと言いながら櫛を腹巻きに戻した。
その白い何処にでもありそうな櫛がまるで、次郎にとっての御守りの様に見えた。
僕は、まるで中学生が好きな女の子に接しているような次郎を見て思わず紅茶を吹き出しそうになった。
「あ!それとこれもね。
だってあまり洗ってないでしょ?もうゴムも伸びてるしみっともないし汚いよ。
純一君の分もね。
次郎さん何なら履かせてあげようか。」
愛弓は、クスクス笑いながらリュックから新しいトランクスを2枚出した。
僕は、ボクサーパンツが良かったが有りがたく頂戴した。
次郎も腹巻きの中に入れた。
「次郎さんそういえばナイフは、何処にあるんですか?」
僕は、最初に腹巻きにナイフを入れていた事を思い出して聞いた。
「あ~あれか。あれは、考えたら大して役に立たないし藤本が欲しがったからやったよ。」
次郎は、そう答えるとラジオのスイッチを押した。
坂本○の上を向いて歩こうがラジオから聞こえて来た。
星の綺麗な夜だった。