レボリューション剣の会湯の街解放同盟
「ぶっ殺してやる。」
次郎の額から血が出ていた。
鼻からの出血は更におびただしかった。
山の斜面にぶつかった時の怪我だろう思われた。
「次郎さんこそ大丈夫?ごめんね。私を助けた為に逃げ遅れたね。」
「いや、助けると言うか咄嗟だよ。
多分愛弓ちゃん1人でも逃げ切れたよ。」
次郎がまだ息を整えながら言った。
僕も愛弓の運動神経なら逃げられたと思ったが言わなかった。
次郎が言うように咄嗟に女である愛弓を庇ったのだと思ったからだ。
「次郎、とにかく、お前の傷を見せろ。
俺が老いぼれてなかったらなあ。すまん。」
上島が謝りながら次郎の顔の傷を見た。
「愛弓ちゃん救急箱を頼むよ。
額は、大丈夫だろうが鼻が折れてなきゃいいがなあ。
それに、無理して身体を動かしたから前の怪我が悪化しなけりゃいいが。」
愛弓が洞窟の奥から救急箱を取りに行こうとした。
「愛弓ちゃん拳銃持ってるな。俺に、貸しておいてくれ。
俺のは、1発しか弾が入ってない。
純一持ってるな。
裏切り者がどう出て来るのか分からん。
対処出来そうにない時には、撃ち殺せ躊躇うな。
相手が見えないし自分自身と周りの身を守れ。」
「次郎さん私のは、渡さないよ。
何かあったら今度は、私が次郎さんを守るからね。」