レボリューション剣の会湯の街解放同盟
「なぜ、裏切ったかか。
温泉だよ。
温泉の利権が欲しいんだよ。
俺は、ヤクザだぜ。
金の匂いには、敏感なんだよ。」
「吉井の親分は、そんな事にこだわらないはずだぜ。」
「吉井の親父は、古いよ。
世界遺産かな。」
藤本は、そう言うと笑った。
「なるほど。吉井の親分は、古いか。
じゃ今は、倉木の所に寝返ったのか?
ヤクザの世界も今じゃ簡単に寝返ったり出来るんだなぁ。
佐竹は、元は、倉木の所だから出戻りって訳か。」
「倉木の所って言うより立竜会だな。
倉木は、もう終わるよ。
本家に使えない男ってばれたからな。
まぁ、あれだけ失敗続きだし元々器じゃないよ。」
藤本が亀山組を辞めて立竜会に入ったとは僕には、衝撃だった。
「じゃ倉木の後釜をお前が貰うようになってんだろうな。
全国区のヤクザ組織の末端になれて良かったなぁ。」
次郎が苦笑いをしながら言った。
「そう言う嫌味を言うが次郎、結局全国区じゃなきゃ何も出来ないんだよ。
お前の革命とやらだってこんな地方からじゃ何にもならないのと一緒だよ。」
「なるほど。一理ありだな。
だが地方からだって出来る事ってあるはずだぜ。
それに、何も出来ないから全国区に寝返った訳じゃないだろう。
見栄か?やはり、全国区のヤクザの方が箔がつくのか?
金かもな?
今より金儲けが出来るか?」
次郎が藤本を覚めた目で見ながら言った。
次郎の中には、あきらめと言うかなんとも言えない感情が渦巻いてるような気がした。