レボリューション剣の会湯の街解放同盟
人間を考える時に、一面だけで捉えてはいけない事を僕は、今回の事で痛感していた。
皆は、山に入り樹を切り出してくると色々な細工をして人間らしく変えていった。
中には、単純に樹を立てて枝で簡単な手だけ付ける者もいたが、うつぶせにして顔だけ上げた姿勢を凝った作りで仕上げて行く者もいてそれぞれの個性が出ていて面白かった。
皆は、それを、浜辺に立てていった。
50体のダミー人形が並ぶとなかなか壮観だった。
これで海上保安庁や自衛隊が完全に騙されは、しないだろうが使い道は、あった。
海上保安や自衛隊は、ダミーだと分かると今度は、油断するだろうからそこに何人か本物の人間を入れて攻撃を仕掛けるという作戦も可能だったから僕は、次郎にそれを言ってみた。
「純一、俺もそれを考えていたがお前が気付くとは、なかなかだな。」
次郎は目尻に皺を寄せて嬉しそうに言った。
僕は、急速に成長してるようで嬉しかった。