レボリューション剣の会湯の街解放同盟
僕は、2人の方が歳上のはずなのにと思い照れくさくなったが、がっちり握手した。
吉井は、車を走らせ始めると直ぐに口を開いた。
「次郎は、大丈夫だよ。
俺は、そう信じたいよ。」
愛弓が、それを聞いて号泣し始めた。
「私がヘマをして怪我しなければ次郎さんは…」
途中から言葉にならなかった。
僕は、愛弓の背中を優しく撫でた。
次郎は、最後は、自棄になったのだろうかと思ったが違う気がした。
死ぬ覚悟は、あったようだが自分自身が切り込んでいき危機を乗り越えようとしていたのだろう。
あの時、最も危険だったのが、愛弓だったのは、次郎の心に多少なりの影響を与えた気がした。
次郎は、愛弓を好きだったはずだ。
好きとか軽い感じでは無く愛してたと僕は思う。
次郎は、公平な男だったが、あの時、最も危険な状態が違う人間だったらもっと冷静でいられたのかもしれないと思えたし、愛弓もそれを言わないが、分かっているから後悔がとてもある気がした。
愛弓と次郎は、好きあってたし愛し合ってたが言い出せなかったのだ。
冗談では、言えても本気では、言い出せなかったのだと思うと切なくなって来た。
2人共真っ直ぐ過ぎたのかもしれない。
「とりあえず、皆、あのヤブ医者の所でしばらく入院だな。」
吉井が優しく言った。