白手の涙
白手の涙
今日の空。




あおい空を、灰をふくんだしろい手がおおう。さっきまであんなにかがやいていた太陽が、あっけなくそいつに飲み込まれた。






それはまるで、真実をかくす君のよう。君は強い子だから、つらいこと、かなしいこと、痛いことは何も言ってくれなかった。
楽しいことばかりをはなす君。あのときから、白は覆いはじめてたんだね?


ぼくは君が好きだから、何にもできなくて、何にも言ってあげられないことがつらかった。

どうしてぼくをしんじてくれなかったの?

どうしてぼくを拒絶したの?

どうしてきみをころしたの?
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