白手の涙
君のさりげない言葉に少しずつ距離をかんじたんだ。
君は『かわらない』って言ってたけど、嘘はもういらないよ。あの時、ちゃんと手、つないでおけばよかった。


ごめんね。

自分の無力さに嫌悪する。
全てを手が覆ったあのとき、青空は壊れてしまったんだ。ぼくはそれに気付けなくて、ひとり土砂降りのなかで君を探していた。

きみの嘘がこわくて、手から滴が零れおちるのが恐くて、ここから一歩も動けない。


前にも、後ろにも進めなくなったぼくはもう、君のもとにいくことを求めた。それがぼくに出来るせめてものつぐないのあかしだから。
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