千年真祖は嘲笑う
「確かに罪もない貴方の愛馬には申し訳ない事をしてしまいました…ですが…」

微かにイリイアの口端が上がる。

「馬の心配とは、いささか油断しすぎではないでしょうか?」

「何?」

訝しがる俺の身に。

「!!」

イリイアの本のページが新たに開かれた。

同時に彼女の背後をとる俺目掛けて、周囲の四方八方あらゆる空間から、『殺傷力を持つ闇』が放たれる!

その速さは俺が蝙蝠化する暇すら与えず、その威力は不死性を持つ俺の肉体さえも貫通する!

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