千年真祖は嘲笑う
「如何にも」

馬上から俺は修道女を見下ろす。

吸血鬼に血を吸われて変貌した成り上がり者の吸血鬼とは一線を画する、生まれながらの吸血鬼、『真祖』。

吸血鬼でありながら太陽の光を克服し、高い魔力を持つに至った究極の闇の支配者。

その真祖の中にあって、千年もの長きに亘って吸血行為を繰り返し、膨大な魔力を蓄えた最強の吸血鬼。

それがこの俺、来栖 恭太郎の通り名『千年真祖(サウザンド・デイライトウォーカー)』の由来であった。

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