LOVE flavor
席替えして3日目。

『なぁ、ガム食う?』

いきなり高須海人が話しかけてきた。

『…あ…ありがとう…』


ブルーベリーガム。甘酸っぱさが大好き。高須海人も好きなんだろうか?

そんな事思いながら受け取った。

その瞬間…

『先生!香西さんがガム持ってま〜す♪』


高須海人がニヤニヤしながら大声で言った。


私は思わず、
『ハァッ????あんたハメたな!』
と叫んで頭を軽く叩いた。

『マジこぇ〜!マジ痛ぇ〜!』


『うるさい!』


『何でも言う事聞きますから許して下ちゃい♪』


『…しゃ〜なしだからね(笑)』


クラスのみんなが振り返る中で高須海人と私は大騒ぎ。一瞬静まり返ってたけど、石田優也君の大爆笑でクラス一斉に爆笑の渦。

この日から私と高須海人はよく話すようになった。
そして”高須君”じゃなく”かっちゃん”になったんだ。


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