【短】もう一度、君に
俺は男の顔を真っ直ぐに見て、口を開いた。
『俺は、行く…!雫には笑って居て欲しいから!』
「その強い思いがあれば、大丈夫だ。
過去にも想いで今を生きる人の生き方を変えた奴がいた…お前は奴によく似ている」
小さく頷いた番人さんは、俺の方に手をかざした。
そうすると身体が少しずつ光り始めた。
「3日間、彼女の夢の中で楽しんで来い…最後の願いを叶えてくるんだぞ」
そこまで聞こえた所で俺の周りを光が包み込んで、眩しくて何も見えなくなった。