ナイショなダーリン-R&M-
ライトside
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涙ぐむみく。
礼なんて、俺の方だ。

渇ききっていた俺の心に、みくがくれたもの。


「ライト……」


「うん」


その笑顔さえあれば俺は何も要らない。
みくさえ……



気になるのは。
二葉。
お前は何を企んでる。


なぜみくに手を出す?
みくは俺を庇ってるに違いない。今も。

一体何が二葉をそこまで……


親父がロクな人間じゃねえことは誰もが知ってる。
俺は14で家を出た。

また親父が絡んでるのか。
いや、だったら俺の邪魔したって仕方ねえ。

何かある。

わからない。



「おーい」



まだ冷たい海に向かって走っていくみく。
相変わらず無邪気だ。

婚約指輪がキラキラ輝く。
みく。


好きだ。

こんなにも。



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