ナイショなダーリン-R&M-

ジャンボ機が飛び交う巨大なターミナル。
ライトは出発した。

あたしは、その飛行機を見送った。
フェンス越しに、いつまでも見ていた。


「パリでの仕事、前から話はあったんや。決め兼ねとったんはみくチャンのことが引っかかってたから」


「あたし……」


邪魔しないって思ってたのに。
そうだったんだ。


「1年は帰ってこられへん。あっちとの契約でまだ伸びるかもわからん」


「そっか」


「みくチャンには辛いやろけど。あいつも悩んで出した答えやから。受け止めたって」


「うん。大丈夫」


ライトの目指すもの、分かってるから。
また、近づいたんだね……


「それとな……」


< 249 / 266 >

この作品をシェア

pagetop