その手を離さないで
あたしの初恋
――小学三年生の頃…。
あたしには、好きな男の子がいた。
同級生の蒼(そう)ちゃんこと、中里 蒼(なかざと そう)。
明るくて、スポーツマンで、ちょっとイケメンで。
みんなの人気者だった。
「お~い!今日、未来(みく)の家に行ってもいいだろ?」
「え~?またぁ?別にいいけど」
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