その手を離さないで


「そうだね~。良かったじゃん」



なんて素っ気ない返事。

いつまで機嫌が悪いのよ。


そんな貴志を呆れて見ていると、優子があたしの腕をつついた。



「でね、二人にお願いがあるんだ」



「お願い?」



「うん。放課後に彼と会うんだけど、一緒に来てくれない?」



「ええ~!!」



と、あたしと貴志が叫んだのは、言うまでもないよね…?




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