その手を離さないで


「親友と彼氏、どっちも失っても?それでも、あいつが好き?」



「好き…。蒼ちゃんが好き」



「はぁ…。分かったよ」



もう一度ため息をついて、貴志はあたしに言った。



「別れようぜ。その代わり、後悔すんなよ?」



「うん。ありがとう貴志。本当にごめんね」



覚悟の上よ。



親友も彼氏も、両方失ってでも、あたしは蒼ちゃんが好きだから。




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