その手を離さないで


どうしてか、貴志とキスが出来ない…。



好きなのに。


貴志の事は、間違いなく好きなのに。


何で?



重苦しい空気が、流れ始めた時だった。



「未来~!貴志くん~!」



屋上のドアが開いて、優子が勢いよく走って来た。




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