やさしい手のひら・前編【完結】
朝、お母さんより早く凌が来た

「亜美、昨日寝れた?目の下クマ出来てる」

「やっぱ眠れない。どうしてだろ」

私は肩を落とした

「今日から俺が隣に寝るから大丈夫」

「今日から?」

「ちゃんと親に言ったから」

「なんか毎日凌と朝から晩まで居られるなんて信じられない。でも迷惑じゃないの?」

「ばばあなんてはしゃいでたよ」

「ほんと?」

「うん」

ガラッ

「おはようございます」

「早いわね」

「今日から亜美連れて行っていいですか?」

「お母さんいいって言ったの?」

「はい。すごく喜んでました」

「じゃあ、帰り寄ろうかしら」

「はい」

なんだかあっという間に今日行くことになってしまった

「お世話になりました」

看護師さん達に挨拶をして病院を出た

そのままお母さんの車に乗って凌の家へ向かった



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