やさしい手のひら・前編【完結】
「亜美来たぞ」

凌がすごく嬉しそうで久しぶりに笑顔を見た気がした
凌の家に着き、凌が叫んだ

「亜美がいつもお世話になっております」

「こちらこそ凌がお世話になって」

親同士が挨拶をしているのを見るとなんか微笑ましい
親達の話が終わると

「亜美帰るけどちゃんと本郷くんのお母さんの言うこと聞くのよ。あとからでも必要な荷物取りにいらっしゃい」

「うん」

「亜美ちゃんゆっくり休んで眠れるようにするのよ。自分のうちのように居ていいからね」

早くに卒業式を終えたから入学式まで1ヶ月以上ある
毎日一緒に居られる

部屋に戻り凌がタンスの半分を開けてくれて、
持って来た荷物を入れてくれた
お母さんからもらった荷物の中には枕も入っていて

「見て、お母さん枕まで持ってきてるよ」

「よかったな」



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