やさしい手のひら・前編【完結】
「喉いてぇ・・」

「歌いすぎだよ。ボーカルは喉が命なんだよ」

かなりの曲を歌い、喉が痛いらしい

「ねぇ、Eternallyって誰かのために作った曲なの?」

健太くんは下を向いてしまった。まずいこと聞いてしまったのだろうか

「うーん」

「言いたくなかったら別にいいの」

「いやっ、あれは・・亜美のこと思って作った曲で・・」

「えっ!そ、そうなの?」

あのいい曲が?健太くんは恥ずかしいのか私の方を見てくれない

「すんーっごく、嬉しい。私あの曲一番好きで、聞くたびに泣けてきて・・・。なんで教えてくれなかったの?」

「恥ずかしく、言えねぇし」

「ほんとに嬉しいよ。あの曲大事にしてね」

健太くんが立ち止まり、両手で私の腰に手を廻し、人がすれ違う中、優しいキスをしてくれた

「やっぱ人前では恥ずかしい」

私は顔を真っ赤にし、健太くんに言った



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