やさしい手のひら・前編【完結】
「こんなに抱いてばっかで嫌だよな。ごめん」
「ううん。嫌な時はちゃんと言うから大丈夫」

「亜美見てると俺の理性が飛んじまう」

「私に魅力があるってこと?」

冗談で言ってみた

「魅力どころじゃない、俺が好き過ぎて止まんなくなる」

「嬉しいよ」

私はそう言って健太くんに抱き付いた

「亜美、俺はこれからもずっと亜美のそばにいるから、亜美も俺から離れるな」

やっぱり健太くんは不安なのかな

「私は離れないよ。健太くんのそばにいるし、そばにいたい」

「絶対に離れるな」

そう言う健太くんの言葉が力強く、
この人は本当に私を大切にしてくれるだろうと思った


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