やさしい手のひら・前編【完結】
着替えが終わり私達は来た道を今度は手を繋いで歩いている

来た時の気持ちより、遥かに落ち着いている
そして緊張ため心臓がのドキドキしていた

「亜美、明日暇?」

「うん、暇だよ。どうして?」

凌は一呼吸しながら

「デートしよ」

いきなりの発言でドキッとしたけど誘ってくれたことが何より嬉しかった

「うん、いいよ。どこ行くの?」

「考えてねぇ…夜まで考えてメールする」

「私、携帯のアドレスも番号も知らないんだけど…」

「あっ、そうだよな。でも俺は亜美の知ってるんだ」

「な、なんで知ってんの?由里でしょ!?」

「そう、佐藤」

「勝手に教えてるし」

と独り言をつぶやいていると

携帯が鳴った

私は鞄から携帯を出して見てみた

知らないアドレス…

ryo_ami.love@・・・.ne.jp

私はすぐに凌を見た

「凌?」

凌は、はにかんだ顔をして

「ちゃんと登録しておけよ」

と、私の頭をクシャッと撫でた

凌のアドレスに私の名前が入っている
これはいつから?
今替えたの?
でも今はずっと私としゃべってたから今じゃない

「携帯持った時から亜美の名前は入っている」

何も聞いてないのに凌は教えてくれた



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