やさしい手のひら・前編【完結】

「疲れたな」

「でも楽しかったね。たまにみんなでこうやって騒ぐのもいいね」

「昔はみんなで集まってたけど、今はみんな女いるから久しぶりかな」

健太くんは服を脱ぎながら言った
私もﾊﾟｼﾞｬﾏに取替え、
健太くんが布団をめくって待っていてくれているのでﾍﾞｯﾄに入った

「寒い。でも亜美がいるから暖かいな」

私にしがみつき私のからだに足を乗せた。羽交い絞め状態の私に

「龍さ・・・」

「うん？」

「無愛想だけどいい奴だから。お前今日龍に気使ってたじゃん。あの通り無口だから、嫌な奴はきっと一言、喋ったらもう二度と喋りたくないって思うと思うんだ」

言っている事がわかる。知っている人は龍くんの良さをわかっているけど、無口な龍くんを知らない人はなんだこいつと嫌われてしまうということ

「亜美はちゃんと龍のことわかってくれてるな」

私を健太くんの方へ向かされ、お互い横向きで見つめ合い、私の頬に触れ優しく口を塞いだ

「したいけど、今日はやめとく」

そう言って私の首の下に腕を入れ、腕枕をしてくれた
そして私を引き寄せ、
私は健太くんの胸の鼓動を聞きながら眠りに付いた