やさしい手のひら・前編【完結】
今日の練習が終わり、みんなと解散し、私と健太くんは今日の晩ご飯の材料を買いにショッピングセンターへ来た

「今日何食べたい?」

ちょっと間をおいて

「うーん オムライスが食べたい」

「オムライスね。わかったよ」

この間、玉子を使ったからないなぁ、と思いカートを押している健太の後ろを歩いた

「健太待って。玉子がないから」

「あっ、うん」

玉子売り場まで一緒に行き、健太が玉子をカートに入れてくれる。そんな風景を見て、新婚のようでそれが嬉しくってニヤけていた

「何一人でニヤけてんの?」

「なんともなーい」

「言えよ」

「だってなんか新婚みたいで嬉しいんだもん」

「そうだな」

私の頭を撫でて、健太も笑った

「いつまでもこうやって一緒に居れたらいいな」

遠くを見つめながら、口をギュッと上に上げ微笑んだ

「うん、ずっと一緒だよ」

カートを押す健太に近づき健太の腕にしがみついた

「あと買う物ある?」

「ケチャップも確かあったし、牛乳もあったし・・・もうないかな」

「よし、レジ行こう」

「うん」

私達はそのままレジへ向かった
私がお金を払うと言ったのに、『いいから』と言って、
出させてくれなくて、私は健太に払ってもらった
『食事代はいらないから、気にすんな』とも言い、
私は困ったけど健太に甘えることした



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