やさしい手のひら・前編【完結】
ロビーにはまだ田村さん達は来ていなくて、なんとか間に合ったようだ。でもすぐに田村さん達が来た

「おはよう。早いわね」

「おはようございます」

田村さんと鈴木くんに挨拶をした

「朝早いのに見送りしてもらって、ごめんね」

田村さんが私に申し訳なさそうに言った

「こんな立派な所に泊まらせてもらってありがとうございました」

「あと2日あるからたっぷり遊んで楽しんでね。雑誌は発売前に見せるから、私から連絡するわね」

「先に見てもいんですか?」

「主役だからいいのよ」

発売前に見れるなんて楽しみ…

「鈴木くん、出発するけどいい?」

「はい、いっすよ。亜美ちゃん、今度デートしようね」

鈴木くんは冗談で私に言ったのに健太は

「だめです」

と、言って私の腕を引っ張った

「また亜美ちゃん達をからかうんだから」

鈴木くんはまた田村さんに頭を叩かれていた

「じゃ、また連絡入れるわね!」

「はい、気を付けて」

私は田村さんと鈴木くんに深々と頭を下げた

「行っちゃったね」

「うん。雑誌楽しみだな」

「恥ずかしい写真だったら、どうしよう」

フッと笑い、健太は私の手を取り

「よし、海行くぞ」

「うん」

朝の海へ行くことにした



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