やさしい手のひら・前編【完結】
2年生
沖縄から帰った日は旅の疲れで私も健太も自分の家へと戻った。私も久しぶりに我が家へ戻り、沖縄の話で盛り上がった

明日は早速ライブの練習が入り、みんなで集まることにした

「こんにちわー」

ライブハウスに来て、マスターにお土産を渡し、いつもの楽屋に行った

戸をあけた瞬間、

「亜美ぃーお帰りっ」

由里が私に駆け寄り抱きついてきた

「ねぇ、ねぇ、どうだったどうだった?」

沖縄の話しを聞きたくて、由里は私を急がす

「楽しかったよ!最高だった」

「で、撮影は?」

「うーん、写真撮ったり、質問に答えたりぐらいかな。次の日、田村さん帰っちゃったし・・・・」

「じゃあ、2日目からずっと健太くんと二人っきり?」

「うん」

「いいなーいいなー」

ガチャ

「キャー、亜美ちゃーん」

咲ちゃんが学くんと龍くんと現れた

「寂しかったよー」

咲ちゃんは私の両手を握り

「どうだったの?早く教えてっ!」

私は咲ちゃんに一通りどんなことをしたのか教えた

「雑誌楽しみ。どんな写真載ってるのかなー。雑誌もらったらすぐに見せてねっ」

「あっ、お土産あるんです」

私は鞄からどうしても買いたかったシーサーを出した

「かっわいい」

咲ちゃんと由里は喜んでくれているけど、男の子達の反応が・・・

「亜美ちゃん、これ携帯に付けろと?」

「うん、かわいいでしょ」

祐介くんは苦笑い

「祐介、亜美が選んだお土産なんだからちゃんと付けろよな」

健太がそこで言うと

「わ、わかってるよ」

とすぐに携帯に付けてくれた

「俺はいいと思う」

「えっ?」

後ろに座っていた龍くんはすでに携帯に付けてくれていて、『ありがとう』と、私に小さな声で言ってくれた

みんなの携帯に小さなシーサーが付いた

「大切にするね」

由里と咲ちゃんはそう言ってくれた

それからすぐに健太達はリハ室に入り練習を始めた。その間私と由里と咲ちゃんで沖縄の話しを暗くなるまでしゃべっていた
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