やさしい手のひら・前編【完結】
ガチャ
また扉が開く音が聞こえ、学くん?と、思ったら凌だった
「ごめん。けんかしてたわ」
「誰と?まさか由里?」
「そう」
「なんで?」
「くだらねぇの。あれは慎の嫉妬だな」
「なんで?」
「クラスの鈴木と仲良くしてて、それが悪いって」
「坂下らしいね」
思わず笑ってしまった
「必死なんだろ。奪ったようなもんだからな。俺と慎は」
「そんな…」
「だから離したくないし、近寄る男が許せないんだろ」
凌は遠くの空を見上げながら言った
「凌もそうなの?」
「俺?俺も必死かな」
私は後ろから凌に抱き付き、
「大丈夫だよ」
これ以上凌を苦しめたくなくて、安心させたかった
「亜美」
後ろから手を回している、私の手を握ってくれる
「ありがと」
そう言って、もっと強く握ってくれた
「川崎さんにはもう渡さない」
凌は絶対に私の手を二度と離さないだろう。私はそう思った
また扉が開く音が聞こえ、学くん?と、思ったら凌だった
「ごめん。けんかしてたわ」
「誰と?まさか由里?」
「そう」
「なんで?」
「くだらねぇの。あれは慎の嫉妬だな」
「なんで?」
「クラスの鈴木と仲良くしてて、それが悪いって」
「坂下らしいね」
思わず笑ってしまった
「必死なんだろ。奪ったようなもんだからな。俺と慎は」
「そんな…」
「だから離したくないし、近寄る男が許せないんだろ」
凌は遠くの空を見上げながら言った
「凌もそうなの?」
「俺?俺も必死かな」
私は後ろから凌に抱き付き、
「大丈夫だよ」
これ以上凌を苦しめたくなくて、安心させたかった
「亜美」
後ろから手を回している、私の手を握ってくれる
「ありがと」
そう言って、もっと強く握ってくれた
「川崎さんにはもう渡さない」
凌は絶対に私の手を二度と離さないだろう。私はそう思った