やさしい手のひら・前編【完結】
帰り、凌と本屋へ寄るため町に来た

旅行をどこにするか、なかなか決められず本屋に入り、旅行関係の雑誌を見つけ、凌が買うことにした

「俺んちで見よう」

「うん、いいよ」

私はこのまま凌の家に行くことにした

その時、私の前の方から、姿が変わってしまった健太が女と歩いて来た

どうしようと言う気持ちで胸が張り裂けそうになる

凌は気付いているのだろうかと思い、顔を見てみると、私の手をギュッと力強く握った

健太…別人のようだった。髪はかなり伸び、金髪で貴金属がたくさん、腕と首に付けられだらしない格好で歩いていた。一緒にいる女もかなり化粧が濃く、高校生には見えないほどだった

こんなに健太を変わらせてしまった

すれ違う…

でも健太は私を見ることなく通り過ぎてしまった

私は罪悪感でいっぱいだった
< 345 / 387 >

この作品をシェア

pagetop